就職活動
バーミンガム大学で職を得ましたが、就職活動に際しては、それ以外にも色々と検討したり、実際に応募したりしました。今回は私が求人情報を得ていたウェブサイトをいくつか紹介します。基本的には英国でポスドクレベルの職を探す時に役立つサイトです。
- jobs.ac.uk
- jobs.ac.ukは英国内の研究職の求人情報のポータルサイトです。日本でいうJREC-INのような位置付けでしょうか。「TESOL」のように分野を指定すると、定期的にそれに該当する求人情報をメールで受け取ることができます。
- ESRC
- 日本学術振興会に相当する団体は英国ではResearch Councils UK (RCUK)ですが、RCUKは研究分野により細分化されており*1、人文学をカバーするのがArts & Humanities Research Council (AHRC)、社会科学をカバーするのがEconomic and Social Research Council (ESRC)などとなっています。日本の日本学術振興会特別研究員(学振)のように各RCにもfellowships(プロジェクトに付くのではなく、応募者各々の研究を支援してもらえるタイプの職)があり、例えばESRCでは近年ではFuture Research Leadersというスキームでポスドクを募集しています。
- Junior Reserch Fellow (JRF)
- ケンブリッジ大学とオックスフォード大学では多くのCollegeがfellowship制度を設けています。例えばケンブリッジ大学ではReporterという雑誌のCollege Notices → Vacanciesでその情報を知ることができます(昨年だと例えばここやここ)。しかし各College、全分野で一人しか取らないため競争率は非常に高く、採用率は1%を下回ることがほとんどです。
- 各種メーリングリスト
- より分野に特有の求人情報は専門のメーリングリストで得ることができます。私はLINGUIST List、Corpora-List、LTEST-L、BAALMailを主にチェックしていました。現在の職を見つけたのはCorpora-Listです。
- 海外学振
- 国外でポスドクを得るなら海外学振を取るという方法もあります。日本語での情報が豊富なので検索してみてください。
学振同様、ポスドクなど若手研究者の育成を目的としているもの(JRFなど)は、博士号取得後(あるいは博士課程開始後)の経過年数に制限があることが多くあります。JRFに関しては、人文系よりも理系の方がその制限が緩く(長く経過していても良い)、日本の学振とは逆になっています。
ポスドクは仕事なので、EU外の国籍の人がポストを得るためにはビザを取得する必要があります。その辺りに関して、UKBA(UK Border Agency)は留学生の間で悪名高く、毎年のようにビザ取得の条件などが変わります。私はPoints-based制でTier 2ビザを取得しました。諸事情あり急いでいたためプレミアムサービスという制度を用いて即日発行してもらいましたが、ロンドンやバーミンガムなど近くのオフィスのスロットは全て埋まっていたため、リバプールまで行かねばならず、しかも£900以上支払ってのビザ取得となりました(郵便で申請すると£500弱)。思わぬ出費です。
*1:RCUKのウェブサイトを見ると、厳密には7つのRCが提携して組織しているのがRCUKのようです