DTAL(旧RCEAL)留学記録

2010年1月から2014年半ばまで在学していたケンブリッジ大学理論・応用言語学科でPhDを取得するまでの記録です。

Asia-Pacific Corpus Linguistics 2014

香港理工大学で行われた標題の学会に参加しました。私がケンブリッジで所属していたHughes HallというCollegeが香港大学卒業生のみが応募できる奨学金制度を設けており、その制度を利用してHughes Hallには毎年少なくとも二名の香港大学卒業生が所属していました。彼等は修士課程(一年間)の学生ですので、年度末には香港に帰国します。その結果、香港には知人・友人が多く、機会があれば是非とも訪れたいと思っていました。そんな折に昨年のCorpus Linguistics 2013で@langstatさんから本学会が香港で開催される旨を伺い、それを機に行こうと計画しました。


拝聴した発表についてはこちらにツイートをまとめてあります。私自身は「Dynamic patterns in the L2 accuracy development of English grammatical morphemes」というタイトルで発表しました。これは博士論文の一部に基づくもので、正直に言って(少なくともこれ単体では)あまり面白い箇所ではないのですが、博士論文関連で学会で未発表の部分はもうあまり残っていませんでした。もう一度データをいじり直せば何とかなるかと思い学会数週間前に再分析してみたのですが芳しい結果が得られず、negative findingが中心の発表となってしまいました。


本学会でも旧知・新知を問わず色々な方にお会いできました。コーパスの学会は知り合いが多く、ホーム感があって好きです。次回は2016年10月中旬に北京航空航天大学で開催されるそうですので、行ける状況であればまた参加したいです。


さて、香港観光は友人が色々な所へ連れて行ってくれました。夜景も短時間ですが見ることができましたし、主に案内してくれた友人が文化遺産保全をPhDで行っていることもあり、香港の歴史的な建築物やpublic placeと呼ばれる場所、地元のマーケット(新規ライセンスを発行しなくなり減少してるそうです)、寺(旧学校・旧裁判所)、香港大学なども回りました。また「憎む人の名前を書いた紙を(祈祷師のような人が)スリッパのようなもので強く叩き続けた後に燃やす」という友人もよくわからないというサービス(?)を営む様子も見ることができました。


また観光の過程でMTRはもちろん、トラムやフェリー、バスなど色々な乗り物に乗りましたが、八達通オクトパスカード)という東京でいうPASMO、ロンドンでいうOyster Cardのようなカードが全ての乗り物(+一部のカフェなどでの精算)で用いることができ、大変便利でした。


そして英国外に出る楽しみの一つは食事です。特に広東料理は典型的な中華料理ほど油っこくないため、香港での食事を楽しみにしていましたし、実際に香港滞在中は典型的な朝食から豪華な夕食(conference dinner)まで、広東料理を大量に食しました。


オクトパスカードもですが、ほかにも香港は利便性が高いと感じる点が多くありました。例えば香港駅(空港から30分程度)では各航空会社がブースを持っており、そこでチェックインができます。つまり空港に行った時にチェックインする必要がなく、荷物もその場で預けることができるということです。こうすることにより半ば手ぶらで最終日も観光でき、チェックインを済ませてあるので空港へは離陸1時間半前くらいに着けば十分に間に合います。空港での入国審査・出国審査も大変スムーズでした。


そうは言っても香港はアジアで、街がごちゃごちゃしている感じは懐かしかったです。夜も22-23時まで街がアクティブで、東京を思い出しました。是非また来たいです。