DTAL(旧RCEAL)留学記録

2010年1月から2014年半ばまで在学していたケンブリッジ大学理論・応用言語学科でPhDを取得するまでの記録です。

論文読みなど

こちらへ来てからRCEALはケンブリッジ大学の文系の中では非常に厳しいところだと聞いたのですが、どうやらそれはMPhilのみで、PhDはあまり拘束もなく良く言えばマイペースで研究を進められるところのようです。年に二回ある進捗報告会を乗り切れば大丈夫とのことです。


そろそろ生活も落ち着いてきたので勉強も始めています。とは言っても研究計画すらきちんとは定まっておらず、指導教官との話し合いもまだまともに持てていないため、指示された論文を読んでいる程度です。この三日間で読んだのは
・English Profile関係の論文を二本(Hawkins & Buttery, forthcoming; Hawkins & Fillipovic, forthcoming)
・nativismの概説論文一本(Hawkins, 2008)(上のHawkinsとは別人)
・emergentismの概説論文一本(O'Grady, 2008)
です。EPはRCEALでの研究がどのようなものかを知るために、nativism/emergentismはSLA理論の最先端をざっと掴むために読んだものです。


さて、これまで本ブログでは触れていなかったかもしれませんが、実はRCEALにPhDから入学するのは非常に珍しいようで、通常は他の大学でMPhilを取得していてもRCEALでは再度MPhilから始められる方が多いようです。しかしRCEALは近年計算言語学を専門とする先生方をスタッフに加えるなど積極的に改革を進めているようで、そのような流れの一貫としてPhDからの入学者も取ることになったようです。初のPhDからの入学者は私も応募し(て落ち)たCambridge ESOL Scholarshipの合格者で、昨年の10月にPhDを始めたばかりです。そしてどうやら私が二人目のようなので、RCEALがPhDからの入学に再び門戸を閉ざさないように頑張ろうと思います。